会社のパソコンを廃棄する方法は? 一番安く簡単に処分するコツ!
2019/04/29
2023/10/12
「会社のパソコンを廃棄したいが、なるべく経費を節約したい」「手間のかからない簡単な方法を知りたい」とお考えではないでしょうか。実は、会社のパソコン廃棄には、独特のルールと注意点があります。まずは、どんな点に気をつけて処分するべきかを知り、信頼できる依頼先を探すことが必要です。
そこで今回は、会社のパソコンの廃棄について詳しく解説します。
- 会社のパソコン廃棄ルールは?
- 会社のパソコンを廃棄する前にすべきこと
- メーカーに会社のパソコンを廃棄してもらう方法
- 専門業者に会社のパソコンを廃棄してもらう方法
- 会社のパソコン廃棄に関するよくある質問
この記事を読むことで、会社のパソコンを廃棄するコツがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。
1.会社のパソコン廃棄ルールは?
最初に、会社のパソコンを廃棄するルールを見ていきましょう。
1-1.事業系PCとも呼ばれ産業廃棄物扱いになる
会社のパソコンは、事業系PCと呼ばれ、一般家庭のPCとは扱いが異なります。会社のパソコンは産業廃棄物扱いとなるため、自治体に処分を依頼することができません。廃棄する際は、メーカーに依頼するか産業廃棄物収集運搬許可を取得済みの専門業者に依頼することになります。
1-2.PCリサイクル法によりリサイクルする必要がある
事業系パソコンは、PCリサイクル法に沿って適切にリサイクルする必要があります。2001年に制定されたPCリサイクル法では、メーカーが責任を持って自社のパソコンを回収・再資源化することが義務になりました。適当に廃棄し、リサイクル義務を怠った場合は法律違反となり、罰金刑などが課される場合もあります。
1-3.マニフェストの順守が必要
会社のパソコンを廃棄する場合は、マニフェストを順守してください。マニフェストとは、産業廃棄物の処理委託に必要な書類のことです。産業廃棄物の不法廃棄や不適切な処理を予防し、確実に処分するためには、マニフェストに沿って進める必要があります。
2.会社のパソコンを廃棄する前にすべきこと
会社のパソコンを廃棄する前に忘れずにしておくべきことを解説します。
2-1.データ消去を忘れず行うこと
会社のパソコンを廃棄する前に、内部データの消去を忘れずに行ってください。消去せずに廃棄した場合、悪意ある第三者の手に渡ると、悪用される恐れがあるからです。会社のパソコンには、顧客情報・経理情報・新製品の開発データなど、多くの重要情報が記録されています。会社のパソコンからデータが流出し悪用されれば、損害賠償請求を受ける可能性があるだけでなく、信用を大きく失うのもデメリットです。
2-2.管理シールや資産台帳の記載を削除する
会社のパソコンを廃棄するときは、管理シールを剝がしたり資産台帳の記載を削除したりすることも忘れないでください。管理シールは、どんな会社がパソコンを所持していたか、ほかの人にバレやすいものです。また、資産台帳に記載したままにすると、棚卸しや決算の際に混乱する原因になるので注意しましょう。
2-3.廃棄の依頼先を決める
会社のパソコンを廃棄する依頼先を決めましょう。たとえば、以下のようなところがあります。
- パソコンメーカー(もしくは一般社団法人パソコン3R推進協会)
- 産業廃棄物処理業者
- パソコン回収専門業者
3.メーカーに会社のパソコンを廃棄してもらう方法
会社のパソコンをメーカーに廃棄してもらう方法や注意点を解説します。
3-1.同じメーカーのパソコンで統一されている場合におすすめ
会社のパソコンをメーカーに回収してもらう場合、以下のようなメリットがあります。
- 同じメーカーのパソコンなら手続きがスムーズ
- パソコンの台数が多い(100台以上が目安)場合は直接引き取り可能な場合がある
- 信頼度が高い
- 確実に資源リサイクルしてもらえる
なお、以下のようなデメリットもあります。
- 複数のメーカーのパソコンがあると手続きが面倒
- データ消去は基本的に依頼者側で行う(メーカーは責任を取らない)
3-2.メーカーの担当窓口に連絡して指示を受ける
会社のパソコンをメーカーに回収依頼するときは、以下の方法・手順を参考にしてください。
- メーカーの担当窓口に連絡してパソコンの回収を依頼する
- メーカーから回収費用の見積もりを受け取り、処理委託契約を結ぶ
- 輸送伝票が送付されるのでパソコンをこん包し、輸送業者に引き渡す
- メーカーの再資源化施設に送られ、再資源化される
- メーカーから「資産滅却報告書」の発行を受けて完了
3-3.PCリサイクルマークがあるものも有料処分
会社のパソコンは、PCリサイクルマークがあるものも有料処分になります。PCリサイクルマークつきで無料処分が可能なのは、家庭用パソコンだけです。会社のパソコンを廃棄する場合、種類によって1台につき費用がかかります。また、別途引き取り費用も必要です。詳しくは、メーカーからの見積もりを確認してください。
- デスクトップパソコン本体:3,240円
- ノートパソコン:3,240円
- CRTディスプレー:4,320円
- 液晶ディスプレー:3,240円
- CRTディスプレー一体型パソコン:4,320円
- 液晶ディスプレー一体型パソコン:3,240円
3-4.一般社団法人パソコン3R推進協会が代行することもある
メーカーによっては、会社のパソコンの回収を一般社団法人パソコン3R協会が代行することもあります。詳しくは、一般社団法人パソコン3R協会の事業系PCリサイクルの案内ページを参考にしてください。
4.専門業者に会社のパソコンを廃棄してもらう方法
専門業者に会社のパソコンを廃棄してもらうことも可能です。具体的なメリットや方法・注意点などを解説します。
4-1.手続きが簡単で楽に処分できる
専門業者に会社のパソコンを廃棄してもらうと、以下のようなメリットがあります。
- 複数のメーカーが混ざっていても1回の手続きでいい
- 都合のいい場所・日時で回収可能
- データ消去も依頼できる
- パソコン以外の不用品の処分も依頼できる
4-2.業者に見積もりをもらうことから始める
専門業者に会社のパソコンを廃棄してもらうには、以下の方法と手順を参考にしてください。
- 業者に連絡してパソコン回収の見積もりをもらう
- 業者からの見積もりを確認し、処理委託契約を結ぶ
- パソコンを指定日時・場所での回収してもらうか、宅配便で送付する
- 業者でリサイクル後「資産滅却報告書」が送られてきて完了
4-3.通常1台につき数千円程度かかるが無料で回収可能な場合も
会社のパソコン廃棄を専門業者に依頼する場合でも、1台につき数千円程度の費用がかかるのが一般的です。ただし、パソコンを無料回収している業者もあります。パソコンには、レアメタルを始めリサイクル価値が高い資源が使われており、無料で回収しても十分に元が取れるからです。無料で処分できれば経費の節約になりお得なので、利用を検討してみるといいでしょう。
4-4.業者選びのポイント
会社のパソコンの廃棄を専門業者に依頼するときは、以下の基準で選びましょう。
- 会社のパソコンの廃棄実績が豊富
- 見積もりは無料
- 条件によっては無料回収も可能
- 大量回収なら場所・日時指定での回収も可能
- 内部データ消去サービスを利用できる
- 産業廃棄物収集運搬許可を取得済み
- マニフェストを順守している
- 顧客からの評判がいい
なお、当パソコン処分本舗でも、パソコン15台以上から場所・日時指定での出張回収に対応可能です。また、データ消去証明書の発行費用無料サービスも行っています。ぜひ、ご検討ください。
4-5.悪質業者に注意しよう
会社のパソコンを廃棄するときは、悪質業者に依頼しないよう十分に注意しましょう。万が一悪質業者の手に渡ると、情報流出により以下のようなトラブルに巻き込まれる可能性があります。
- 開発データをライバル企業に売られる
- 顧客情報を流出により信用を失う
- 未公開経理データを公開され株価に影響が出る
また、不法廃棄されると、搬出者である会社にも法的な責任を追及されることになります。
5.会社のパソコン廃棄に関するよくある質問
最後に、会社のパソコン廃棄に関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。
Q.メーカーに廃棄を依頼した場合、処理完了までの期間は?
A.廃棄を申し込んでから、2週間程度かかります。決算時期など、資産の移動が確定しないと困るタイミングで依頼するのは避けたほうが賢明でしょう。メーカーに依頼する場合は、決算処理に間に合うよう早めにするか、決算後に廃棄することをおすすめします。
Q.DVDを入れたまま送ってしまったのですが取り戻せる?
A.ほぼ取り戻せません。送付する前に、DVDが入ったままになっていないかきちんと確認してください。
Q.メーカーに依頼する場合、台数をまとめて1回に送れば安く処分できる?
A.安くなりません。メーカーでは、パソコン1台ごとに処分費用がかかります。
Q.専門業者ではどんな方法でデータ廃棄をしている?
A.以下のような方法でデータ廃棄をしています。
- HDDに強力な磁気を当てて読み取り不可にする
- HDDを物理的に曲げたり裁断したりする
Q.専門業者に依頼した場合、きちんとデータ消去されたか心配なのですが?
A.信頼できる業者ならば、まず問題ありません。心配ならば、「データ消去証明書」を発行してもらうといいでしょう。
まとめ
今回は、会社のパソコン廃棄について詳しく解説しました。会社のパソコンは産業廃棄物扱いとなるため、廃棄するときはマニフェストに従って処分する必要があります。廃棄の依頼先は、メーカーやパソコン回収専門業者です。なお、パソコン回収専門業者の中には、会社のパソコンを無料で回収しているところもあります。件によっては、場所・日時指定での回収やデータ消去サービスも受けられて便利なので、検討してみるといいでしょう。