法人向けパソコンを廃棄する方法は? 個人向けパソコンとの違いや注意点も

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「法人向けパソコンはどう廃棄すればいいのか」「そのまま処分しても大丈夫だろうか」など、法人向けパソコンの廃棄方法で悩んでいる方は多いでしょう。そもそも、パソコンはPCリサイクル法によって処分方法が決められています。それは法人向けパソコンも対象となっていますが、産業廃棄物になるので個人向けパソコンとは廃棄方法が異なるのです。

そこで、本記事では、法人向けパソコンを廃棄する際の注意点や処分方法などを解説します。

  1. 法人向けパソコンと個人向けパソコンの違いは?
  2. 法人で使用したパソコンを廃棄する際の注意点
  3. 法人で使用したパソコンの処分方法
  4. 法人向けパソコンの廃棄に関してよくある質問

この記事を読むことで、法人向けパソコンと個人向けパソコンの違いも分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。


1.法人向けパソコンと個人向けパソコンの違いは?

最初に、法人向けパソコンと個人向けパソコンの違いを明らかにしていきましょう。

1-1.仕様が大きく異なる

法人向けパソコンはビジネス用として作られているため、個人向けパソコンとは仕様が大きく異なります。ビジネス用に特化したのが法人向けパソコン、一般ユーザーを対象としたモデルが個人向けパソコンです。見た目は同じパソコンだとしても、実際に立ち上げてみると仕様がまったく異なることが分かるでしょう。たとえば、法人向けパソコンは個人向けパソコンにはない独自の機能が備わっていたり、ビジネスで活用するシーンが多いアプリケーションなどが搭載されたりしています。

1-2.共有することが多い法人向けパソコン

仕様だけでなく、法人向けと個人向けでは使い方にも大きな違いがあります。個人向けパソコンは購入者本人がプライベート専用で使ったり、家族の共有パソコンになったりすることが多いでしょう。けれども、ビジネスシーンで使用する法人向けは社内や部署でデータを共有することがほとんどです。そのため、社内で共有できる機能が備わっている法人向けパソコンもあります。この使い方の違いが、個人向けパソコンとの大きな違いといえるでしょう。

1-3.保証・サポートにも違いがある

法人向けパソコンと個人向けパソコンでは、保証・サポートにも大きな違いがあります。法人向けパソコンは企業がビジネス用として使用するため、レンタルまたはリースとして契約を結ぶケースがほとんどです。法人向けパソコンを購入するのではなく、月額料金を支払いながら使っています。そのため、レンタルやリース期間に合わせて、保証期間も決まっているのです。そのほか、セキュリティー対応や必要な機能などによって異なりますが、保証期間が1~2年と決まっている個人向けパソコンよりも保証やサポートは充実しています。

1-4.OSが違う

基本ソフトウェアとも呼ばれているOSも、法人向けと個人向けで大きな違いがあります。ほとんどの個人向けパソコンに使われているOSはWindows 10 Homeですが、多くの法人向けパソコンに搭載されているOSはWindows 10 Proです。何が違うかというと、いろいろな機能面での違いがあります。なお、Windows 10 Proの大きな特徴は以下のとおりです。

  • モバイルデバイスの管理
  • グループポリシー
  • ビジネス向けMicrosoft Store
  • 動的プログラミング
  • キオスクモードの設定など

主に、社内にある複数のパソコンが一括で管理できたり、管理者が指定したアプリケーション以外は使用できないようにしたり、初期設定の時間を大幅に短縮できたりする機能などがあります。仕事の効率化においては、必要不可欠な機能ばかりです。

1-5.デザイン・耐久性も異なる

法人向けと個人向けでは、デザインと耐久性にも大きな違いがあります。どちらかというと、個人向けパソコンは見た目を重視しているモデルが多いのですが、法人向けパソコンはビジネス用ですので使いやすさやセキュリティー面が重要視されているのです。そのため、法人向けパソコンはセキュリティーに配慮したデザインや耐久性となっています。

2.法人で使用したパソコンを廃棄する際の注意点

ここでは、法人で使用したパソコンを廃棄する際の注意点について詳しく説明します。

2-1.産業廃棄物に分類される

法人で使用したパソコンは、産業廃棄物に分類されます。産業廃棄物は自治体で回収してもらえないので注意が必要です。たとえ、処分したいパソコンが1台だけだったとしても、ゴミ捨て場や空き地などに放置すると不法投棄とみなされる恐れがあります。一般的に、産業廃棄物扱いになるものは、産業廃棄物収集運搬許可を取得している回収業者へ依頼することになるでしょう。個人向けパソコンとはゴミの分類が異なるため、その点に注意が必要です。

2-2.PCリサイクル法の対象品目

法人向けパソコンは産業廃棄物ですが、その処分方法はPCリサイクル法に基づいています。法人向け・個人向けどちらのパソコンも、内部にはレアメタルといった貴重な資源が含まれているため、リサイクルすることが徹底されているのです。PCリサイクル法は、パソコンに含まれている資源の再利用と廃棄量の減少を目的としています。そのため、対象品目となっている法人向けパソコンも、正しい方法でリサイクルしなければなりません。

2-3.注意しておきたいマニフェスト

法人向けパソコンを処分する際は、マニフェストに注意しておかなければなりません。マニフェストとは産業廃棄物管理票のことで、産業廃棄物を正しく廃棄しているか確認するための仕組みです。誰がどのように廃棄したかを明確にできるので、不法投棄を未然に防ぐことができます。そのため、マニフェストに則(のっと)って法人向けパソコンを処分しなければなりません。なお、業者へ廃棄を依頼する際は、必要事項を記入したマニフェストを業者へ交付し控えを受け取って大事に保管してください。

2-4.処分前にデータを完全消去する

パソコンを廃棄する前に、必ずデータを完全消去しておく必要があります。法人向けパソコンには、企業の内部情報や顧客のデータなどが記録されているはずです。それらを完全消去せずにパソコンを処分すると、外侮へ流出しては悪用される危険があります。実際に、大手企業の管理不足から顧客情報のデータが流出したという事件も起きているので注意しなければなりません。なお、データを消去する方法としては論理的消去法と物理的破壊の2つがあります。

2-4-1.論理的消去法

論理的消去法とは、消去専用のソフトを使用してデータを削除する方法です。パソコンにソフトを挿入し起動するだけで簡単にデータが消去できます。

2-4-2.物理的破壊

物理的破壊は、データが記録されているHDD(ハードディスク)を物理的に壊す方法です。カッターやカナヅチなどを使って、HDDに傷を付けることでデータを読み取れない状態にします。けれども、ガラスの破片でケガをしたり本当にデータが消去できたか分からなかったりする点がデメリットです。

3.法人で使用したパソコンの処分方法

ここでは、法人で使用したパソコンの処分方法を解説します。

3-1.メーカーに回収依頼をする

PCリサイクル法に則って、法人向けパソコンを処分する際はメーカーへ回収を依頼することになるでしょう。メーカーに回収依頼する大きなメリットは、信頼性が高いことです。適切な方法で処分してくれるので、安心してパソコンを回収してもらうことができます。ただし、処分したいパソコンが大量にある場合は手間と時間がかかるでしょう。メーカーへ回収依頼をする際は、パソコンを1台ずつ申請しなければならないからです。なお、メーカーに回収依頼をする際は、リサイクル料金が1台あたり約3,000~4,000円かかります。

3-2.不用品回収業者へ依頼する

大量のパソコンを処分する際は、不用品回収業者へ依頼する方法があります。不用品回収業者に依頼するメリットは、複数のパソコンをまとめて処分できることです。メーカーへ回収依頼をするときのように、1台ずつ申請する手間がかかりません。また、出張回収を利用すれば、オフィスまでスタッフが回収しにきてくれるでしょう。ただし、回収してもらう不用品が多くなるほど費用がかかるので注意が必要です。

3-3.パソコンリサイクル業者を利用する

パソコンリサイクル業者に依頼するのも処分方法の1つです。パソコンのリサイクルを専門としているからこそ、不用品回収業者へ依頼するよりも処分費用を抑えられる可能性があります。パソコンのリユースに力を入れていたり、自社でメンテナンスをして再販したり、データ消去サービスまで行っていたりと多種多様です。パソコンリサイクル業者を依頼する際は、どのような方法で回収してくれるのか、どのようなサービスを行っているのかホームページ等をチェックしてください。

3-4.パソコンの無料回収ならパソコン処分本舗へ

できるだけ、処分費用をかけたくないと思っている方は、ぜひパソコン処分本舗へご依頼ください。パソコン処分本舗では、パソコンの無料回収を行っています。無料回収ができるのは、回収したパソコンを自社でメンテナンスし再販したり、リユースできないものは部品としてリサイクルしたりしているからです。壊れたパソコンでも無料回収が可能ですので、ぜひ一度お問い合わせください。

4.法人向けパソコンの廃棄に関してよくある質問

法人向けパソコンの廃棄に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.処分前に管理シールは剝がしたほうがいいのか?
A.管理シールは必ず剝がしてください。また、企業のロゴが入っている場合も必ず除去しましょう。管理シールや企業ロゴが付いたまま処分すると、そのパソコンが自社で使われていたことが周囲に知られてしまいます。データ流出のリスクが高まってしまうため、自社のパソコンだと分かるものは事前に除去してください。なお、法人向けパソコンを処分する際は、資産台帳の削除も忘れずに行いましょう。

Q.メーカーへ依頼する際の注意点は?
A.メーカーが回収しているのは、そのメーカーが製造したパソコンだけです。ほかのメーカーで製造されたパソコンは回収不可になるので注意してください。すでに、倒産しているなどメーカーが分からない場合は、一般社団法人パソコン3R推進協会に回収を依頼しましょう。また、メーカーはデータ消去を行っていないので、自分たちでパソコン内のデータを消去する必要があります。

Q.自分でデータ消去ができないときの対処法は?
A.データ消去サービスを行っている業者に依頼するといいでしょう。たとえば、パソコン処分本舗で行っているデータ消去サービスでは、論理的消去機と物理的破壊機の2つを使用します。論理的消去機はアメリカの国家機関で推奨・準拠されている機械、物理的破壊機は約10秒でHDDに穴を空けるタイプです。そのため、完全にデータが消去できます。

Q.悪徳業者の特徴は?
A.スタッフの対応が悪く、見積書の内容が大ざっぱな特徴があります。パソコンを処分する際は、不正を働く悪徳業者に注意しなければなりません。安心して処分できるか、サービス内容やスタッフの対応などをきちんと確認してください。特に、街中をトラックでまわりながら無料回収を行っている業者には要注意です。「回収後に高額な費用を請求された」などのトラブルが起きているので、無料回収の理由が明確になっている業者へ依頼したほうがいいでしょう。

Q.業者選びのポイントは?
A.パソコンを正しく廃棄するためには、業者選びが大切なポイントとなります。回収業者へ依頼する際は、以下のポイントに注目してください。

  • 無料回収の理由が明確になっているか
  • パソコンや不用品回収の実績があるか
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
  • 無料相談や無料見積を受け付けているか
  • 回収方法が選択できるか
  • サービス内容が充実しているか
  • 口コミや評判がいいか

上記のポイントを踏まえた上で複数の業者を比較してみてください。複数の業者を比較することで、悪徳業者が見極めやすくなります。

まとめ

法人向けパソコンを廃棄する際は、一般的にメーカーへ回収依頼をすることになります。パソコンの処分方法はPCリサイクル法によって定められているのと、法人向けパソコンは産業廃棄物に分類されるからです。自治体で収集はしていないため、メーカーに回収を依頼するか、回収業者を利用することになります。回収業者の中には、パソコンの無料回収を行っているところもあるのでぜひチェックしてみてください。なお、パソコン処分本舗では壊れたパソコンでも無料回収が可能です。