BTOパソコンを処分する際の注意点は? 処分する方法を徹底解説

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BTOパソコンは受注生産パソコンのことで、自分仕様のオリジナルパソコンが手に入ると人気になってきています。そんなBTOパソコンを手放したいとき、どのように処分すればいいのか、処分時の注意点はあるのかなど、悩みを抱えている方は多いでしょう。

そこで、本記事では、BTOパソコンを処分する方法を解説します。

  1. BTOパソコンとは?
  2. BTOパソコンを処分する際の注意点
  3. BTOパソコンを処分する方法
  4. BTOパソコンの処分に関してよくある質問

この記事を読むことで、BTOパソコンの正しい処分方法が分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。


1.BTOパソコンとは?

まずは、BTOパソコンがどのようなものなのか、基本情報をチェックしておきましょう。

1-1.受注生産のパソコン

簡単に説明すると、BTOパソコンとは受注生産のパソコンのことです。「Build To Order」の頭文字をとった略称で、注文を受けてから製品を生産することになります。家電量販店や小売店で販売されている完成品とは違い、CPU・メモリー・ストレージなどのパーツや無償修理保証などのサービスをカスタマイズできるのが大きな魅力です。自分仕様のこだわりのパソコンが手に入るほか、不要なソフトやサービスを削ることができるのもメリットとなります。

1-2.用途によってカスタマイズができる

パソコンを新しく購入する際、「このパソコンにこの機能がついていたらなぁ」と思うことがあるでしょう。求めているものと異なる機能やサービスがパソコンについている場合、とても悔しい気持ちになりますよね。そのような悔しさを解消してくれるのがBTOパソコンです。前述したように、BTOパソコンは機能やサービスを自由にカスタマイズできるため、用途にぴったりなパソコンを使うことができます。たとえば、ネット配信をしたい方は、配信スペックが高いモデルやゲーム実況ができる機能を搭載するなど用途に合わせたカスタマイズが可能です。完成品では手に入らない仕様のパソコンが手に入るのは、BTOパソコンの大きなメリットでしょう。

1-3.サービス内容も選べる

パソコンを購入する際、機能・スペックだけでなく、保証といったサービスを自由に選ぶこともできます。たとえば、1年間無償で保証するサービスや箱出しからインターネット・メール設定・データ移行まですべて専門スタッフに任せるサービスなどです。メーカーや販売業者によっては、トラブル解決・出張修理サポートやパソコン下取りサービスを行っているところもあります。自分にとって必要なサービスが選択できるのも、BTOパソコンならではのメリットといえるでしょう。

2.BTOパソコンを処分する際の注意点

ここでは、BTOパソコンを処分する際の注意点をいくつか紹介します。

2-1.自治体回収で処分できない

BTOパソコンはメーカーパソコンと自作パソコンの中間に位置するパソコンなので、処分方法で悩む方が多いでしょう。パソコンには変わりないので、PCリサイクル法の対象品目となっており、自治体回収での処分ができません。その点は処分前にしっかりと把握しておく必要があります。BTOパソコンにもレアメタルといった貴重な資源が含まれているため、それらを再利用するためにもリサイクルが推奨されているのです。間違って自治体回収で処分しないように気をつけてくださいね。

2-2.PCリサイクルマークをチェックしよう

BTOパソコンを処分する前に、PCリサイクルマークがついているかどうか必ずチェックしてください。PCリサイクル法によって、PCリサイクルマークがついているパソコンは無償での回収が可能となります。けれども、PCリサイクルマークがついていないパソコンは、処分時に回収再資源化料金がかかってしまうので注意が必要です。BTOパソコンも完成品のパソコンもその点は変わりありません。なお、回収再資源化料金は以下のとおりとなります。

  • デスクトップパソコン本体・ノートブックパソコン・液晶ディスプレー・液晶ディスプレー一体型パソコン:4,000円(税抜)
  • CRTディスプレー・CRTディスプレー一体型パソコン:5,000円(税抜)

2-3.パーツごとに分解し処分する際は要注意!

BTOパソコンを自分で分解してパーツごとに処分しようと考えている方はいるでしょう。その際に注意しておきたいことが、最初に電源をケースから取り外さなければならない点です。ドライバー1本だけで簡単に分解できますが、先に電源を切ってからケースと別にして部品を分解しなければなりません。手順を誤ってしまうとBTOパソコンの部品が使えなくなったり、ケガをしたりする恐れがあるので十分に注意してください。

2-4.事業目的で使ったパソコンは産業廃棄物扱い

BTOパソコンに限らず、事業目的で使ったパソコンはすべてが「産業廃棄物」扱いとなります。産業廃棄物は自治体で処分できないので注意が必要です。一般的に、産業廃棄物収集運搬許可を取得した業者へ回収を依頼することになるでしょう。BTOパソコンであっても事業目的で使ったパソコンは産業廃棄物になることをきちんと把握しておかなければなりません。また、回収を行っている業者の中には不正を働く悪質な業者が存在しているので、業者選びも注意しておきたいポイントです。

2-5.処分前にデータを移行・消去する

BTOパソコンを処分する前に、データを移行し消去しなければなりません。パソコンには、名前・住所・電話番号・クレジットカード情報・IDとパスワードといった大切なデータがたくさん入っています。処分前にきちんとデータを消去しておかなければ、これらの情報がすべて外部へ流出しては悪用される恐れがあるので注意しなければなりません。大切なデータを守るためにも、データを新しいパソコンへ移行し、処分するパソコンのデータを消去してください。なお、データの移行と消去方法は次の項目で説明します。

2-5-1.データの移行方法

新しいパソコンへデータを移行する方法はさまざまです。主な方法としては、ケーブルで新しいパソコンとつなぎデータを移行させる・USBやCD/DVDなど保存メディアを使う方法があります。インターネットを利用してデータを移行させる方法もありますが、流出する恐れがあるので安全性を重視する方は避けたほうがいいでしょう。

2-5-2.データの消去方法

主なデータの消去方法としては、専用の消去ソフトを使う論理的消去法とHDDを取り出してカナヅチなどで物理的に破壊する方法があります。BTOパソコンの場合、どちらでもデータ消去は可能ですが、簡単に済ませたい方は消去専用ソフトがおすすめです。ソフトをパソコンに挿入するだけでデータが完全に消去でき、手間と時間がかかりません。

3.BTOパソコンを処分する方法

ここでは、BTOパソコンを処分する方法について解説します。

3-1.メーカーに処分を依頼する

BTOパソコンの主流となっている処分方法は、メーカーに依頼して処分してもらう方法です。ほとんどのBTOメーカーでは、パソコンの回収とリサイクルを行っています。BTOメーカーに処分を依頼する大まかな流れは以下を参考にしてください。

  1. BTOメーカーに回収の申し込みをする
  2. BTOパソコンの発送に必要な伝票を受け取る
  3. パソコンを自分でこん包し、BTOメーカーに送る

前述したように、PCリサイクルマークがついているパソコンは無償で回収してくれますが、PCリサイクルマークがついていないパソコンは回収再資源化料金を支払う必要があるので注意してください。支払方法は、振り込みあるいは振込用紙での支払いになるでしょう。

3-2.一般社団法人 パソコン3R推進協会に回収を依頼する

BTOパソコンを購入したメーカーが見当たらなかったり、該当のショップがなくなったりしている場合は、一般社団法人 パソコン3R推進協会に回収依頼をする方法があります。回収依頼の流れは以下のとおりです。

  1. ホームページから回収を申し込む
  2. 料金支払い用紙が郵送されるので、料金を郵便局で支払う
  3. 輸送伝票を受け取り、パソコンをこん包する
  4. 戸口集荷を依頼またはパソコンを郵便局に持ち込む

なお、一般社団法人 パソコン3R推進協会に回収を依頼する際、費用は4,000円~となっています。詳細は、ホームページをご覧ください。

3-3.不用品回収業者を利用する

パソコンなど不用品の回収を行っている業者に依頼するのも方法の1つです。不用品が多いほど回収費用はかかりますが、手間と時間をかけずに素早くパソコンを手放すことができるでしょう。即日対応が可能な回収業者に依頼すれば、急を要するときでもスピーディーに処分できます。あくまで目安となりますが、パソコンの処分費用は約4.000円~です。ほかにも処分したい不用品があれば、まとめて依頼するといいでしょう。

3-4.無料回収業者に依頼する

なるべく処分費用をかけたくない方は、無料回収業者を利用するといいでしょう。「無料回収業者だとトラブルになりやすいのでは?」と不安を感じる方も多いですが、無料回収の理由がきちんとHPなどに記載されている業者なら安心できます。たとえば、パソコン・不用品を無料回収しているパソコン処分本舗では、回収したパソコンをリユース品として再活用し、リユースできないパソコンも修理用パーツとしてリサイクルしているので無料回収が可能です。BTOパソコンの処分でお悩みの方はぜひ一度お問い合わせください。

4.BTOパソコンの処分に関してよくある質問

BTOパソコンの処分に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.家電量販店に処分してもらうこともできるのか?
A.家電量販店の中には、BTOパソコンの回収を受け付けているところがあります。宅配便でも持ち込みでも対応可能ですが、最近は新型コロナウイルス感染症対策で宅配便を推奨している店舗が増えてきているようです。そのため、事前にホームページ等でチェックしておきましょう。また、新しく買い換える場合は下取りをしてくれる可能性もあります。その点も含めて事前の確認が必要です。

Q.初期化すればデータを消去できるのでは?
A.勘違いしている方が多いのですが、初期化だけではパソコンのデータを完全に消去できません。初期化は工場出荷時の状態に戻るだけで、パソコン内のデータはしっかりとHDDに残っています。初期化だけを済ませてパソコンを処分しないようにしてください。きちんとほかの方法でデータを完全消去してから初期化しましょう。

Q.自分でデータ消去をするのが不安なときはどうすべきか?
A.不用品回収業者の中には、データ消去サービスを行っているところがあるので業者に依頼するといいでしょう。回収業者のデータ消去サービスでは、専用の機械を使ってデータを論理的または物理的に消去します。念のため、どのような方法で消去しているのか確認した上で依頼してください。また、データ消去サービスを利用する際は、データ消去証明書も発行してもらうと安心です。

Q.BTOパソコンを買取に出すことはできるのか?
A.自作パソコンの買取を行っている業者であれば、BTOパソコンを買い取ってもらえる可能性があります。BTOパソコンも中古市場において需要があるため、価値があると判断されれば買取の対象になるでしょう。ただし、完全に壊れていたり、不具合が起きたりしているパソコンは買取対象外となります。

Q.回収業者選びのポイントは?
A.どの回収業者を選んでいいのか分からなくなった際は、以下のポイントに注目してください。

  • 不用品の回収実績があるか
  • 無料回収の理由が記載されているか
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
  • 無料相談や無料見積もりを行っているか
  • 口コミや評判がいいか
  • サービス内容が充実しているか

まとめ

BTOパソコンを処分する前に、PCリサイクルマークをチェックしたり、データの移行や消去をしたりする必要があります。特に、データの移行と消去は流出を防ぐためにも大切なことです。主な処分方法としては、メーカーに回収を依頼する・無料回収業者を利用するなどがあります。無料回収業者に依頼する際は、なぜ無料回収ができるのか、その理由がしっかりとHPなどに記載されているかを確認してくださいね。