パソコンの故障やその対処方法を解説。廃棄と修理、どちらがおすすめ?
2018/06/19
今や、パソコンは仕事や生活になくてはならないものになりました。だからこそ、故障すると慌ててしまう人も多いことでしょう。パソコンは、ちょっとしたことで不具合が起こりやすいものです。しかも、対処できる故障と買い替えたほうがよい故障があります。
今回は、パソコンの故障の種類や対処方法、さらに廃棄処分する場合の方法などを解説しましょう。
- パソコンが故障しやすくなる時期と部位
- パソコンの故障をできるだけ防ぐ方法
- パソコンが故障したかな? と思ったときの対処方法
- 修理と廃棄、どちらがお得?
- パソコンの廃棄方法
- パソコンの故障や廃棄に関するよくある質問
この記事を読めば、パソコンが故障しても慌てずに対処ができるようになります。パソコンを毎日使っているという人は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.パソコンが故障しやすくなる時期と部位
はじめに、パソコンが故障しやすくなる時期や故障しやすい部位を紹介します。
1-1.パソコンは使用後何年から故障しやすくなる?
パソコンの寿命は、1日8時間使用して5年と言われています。これはあくまでも目安ですが、毎日使用している人は5年を買い替え時期の目安にしたほうがよいでしょう。パソコンの寿命が近づくと、以下のような症状が出ます。
- 動作が遅くなる
- ファンの音が大きくなる
- 画面が暗くなる
- 再起動する回数が多くなる
このような症状が頻繁に出るようになった場合は、いつ故障してもおかしくないと思いましょう。
1-2.パソコンで故障しやすい場所は?
パソコンで故障しやすい場所は、HDDやメモリ・電源などパソコンを使用しているときに必ず使う場所です。特に、HDDからガリガリという異音がした場合は、故障の前触れと考えてください。また、ファンにホコリがつまっても故障しやすくなるでしょう。これは、定期的な掃除で防ぐことができます。さらに、液晶ディスプレイは外部からの激しい衝撃を受けると破損するので注意しましょう。ノートパソコンを毎日持ち歩いている人は、落とさないように気をつけてください。
1-3.パソコンが故障したと思ったら?
パソコンが故障する原因や、それによって起こる症状はさまざまです。たとえば、電源ボタンを押してもパソコンが立ち上がらない場合は、HDDの故障・電源の故障・HDD以外のパソコン内部品の故障などさまざまな原因が考えられます。その一方で、部屋の温度が低いので、パソコンが立ち上がらなかったという場合もあるのです。ですから、パソコンの不具合が発生したら、まずは各メーカーのサポートページを開きましょう(一例:FMVサポート)。サポートページを見れば、よくあるトラブルと対処方法が分かります。また、個人が作成したパソコンのトラブル事例と対処方法のサイトもたくさんありますので、万が一に備えてお気に入りに登録しておくのがおすすめです。
2.パソコンの故障をできるだけ防ぐ方法
パソコンの故障を可能な限り防ぐには、以下のようなことを心がけましょう。
- 極端に寒い(0℃以下)や極端に暑い(30℃以上)の場所で使用しない
- ファンの口をふさがない(排熱を妨げない)
- 湿気の多い場所・ホコリっぽい場所でパソコンを使用しない
- 定期的にパソコン内部を開け、ファンのホコリを取る(デスクトップの場合)
- パソコンに強い衝撃を与えない
- パソコンに振動を与えすぎない(ノートパソコンの場合)
- パソコンの使用中にコンセントを抜くなど、強制終了をしない
- 雷が激しいときはパソコンを使わない
3.パソコンが故障したかな? と思ったときの対処方法
この項では、パソコンの故障が考えられる場合、自分でできる対処方法を紹介します。
3-1.再起動
パソコンを再起動させると、ソフトの不具合などは直ることが多いでしょう。フリーズした場合も再起動してみましょう。
3-2.放電
パソコン内部に静電気がたまっていると、不具合が起きることがあります。周辺機器やコンセントをすべて抜いて数時間そのままにして再起動してみてください。
3-3.電源チェック
パソコンが立ち上がらないときは、意外と「コンセントがしっかりささっていなかった」「電源タップがオフになっていた」ということが多いものです。まずは落ちついて、一度電源チェックをしてみましょう。
3-4.清掃
冷却ファンにホコリがたまっていると、排熱が十分にできずパソコンが立ち上がらない場合もあります。デスクトップパソコンの場合は、カバーを外して冷却ファンを取りだして清掃をしてみてください。
3-5.リカバリ
リカバリとは、パソコンを出荷時の状態に戻すことです。不具合によっては、リカバリで直ることもあります。リカバリをするとCドライブに記録されていたデータは消えてしまうので、必ずバックアップを取っておいてください。
4.修理と廃棄、どちらがお得?
前項でご紹介したような対処を行ってもパソコンが直らない場合は、修理か廃棄処分かを選ばなくてはなりません。パソコンは、購入してから1年間の保証期間がついています。また、有料で保証期間を3~4年延長できることもあるでしょう。保証期間が残っているパソコンや、購入してから3年までのパソコンは修理したほうがお得なケースが多いはずです。ただし、保証期間が終わると修理に数万円かかることも多いので、よく考えましょう。
購入してから4年以上たったパソコンは、修理をしても使える年数が少ないので廃棄処分のほうがおすすめです。なお、保証期間内であっても、ノートパソコンを高いところから落としたなどという場合は、修理箇所が多すぎて買い替えをすすめられることもあるでしょう。
5.パソコンの廃棄方法
この項では、パソコンの廃棄処分方法を解説します。ぜひ、参考にしてください。
5-1.デスクトップパソコンは、自治体では回収不可
現在、どの自治体でもパソコンをゴミとして回収していません。パソコンは資源有効利用促進法という法律により、基本的にメーカーが回収し、リサイクルするように定められています。そのため、デスクトップパソコンやノートパソコンをゴミ捨て場に捨てると、不法投棄になるので気をつけましょう。ただし、ノートパソコンは小型家電リサイクル法に沿って自治体や家電量販店が回収できます。自治体や家電量販店のホームページを確認し、ノートパソコンを回収しているところが近くにある場合は、回収してもらいましょう。費用はかかりません。なお、キーボードやマウス・プリンターなどの周辺機器は、ゴミとして自治体に回収してもらえます。
5-2.メーカーに回収を依頼する方法
2003年以降に製造され、PCリサイクルマークがついているパソコンは、メーカーが無料で回収しています。製造はすでに終了していても回収をしているメーカーもあるので、まずはホームページを確認してください。なお、メーカーによってはPCリサイクルマークがついていなくても型番で2003年以降に製造されたと確認できる場合は、無料回収しているところもあります。自作のパソコンなどは、社団法人パソコン3R推進協会が有料で回収しているので、申し込みましょう。
5-3.データ消去を忘れずに
メーカーに回収を依頼すると、ゆうパックの伝票が送られてきます。自分でパソコンをこん包し、伝票を張って最寄りの郵便局から出せば、回収完了です。ただし、パソコンをこん包する前に、必ずデータを消去してください。パソコンに記録された個人情報が一度情報が流出してしまえば、完全な回収は不可能です。廃棄処分する場合、データ消去方法は、専用のプログラムを起動させる必要があります。起動方法は説明書に書いてあるので、必ず確認してください。なお、この作業を行うと消去したデータの復旧は、ほぼ不可能です。必要なデータはバックアップを取っておきましょう。パソコンの電源が入らない場合は、ハードディスクを取りだし、金づちなどで物理的に破壊してください。
5-4.パソコンの回収に関する注意点
メーカーによるパソコンの回収は、メーカーの純正品のみ行っています。キーボードやマウスを途中で買い替えた場合は、それはゴミとして処分しましょう。また、プリンターなども同時回収できません。
5-5.パソコン処分本舗を利用してみよう
パソコン処分本舗では、パソコンを無料で宅配回収しています。送料もかかりません。また、パソコンと同梱(どうこん)すれば、送料有料の製品も無料になるのでパソコンと一緒にプリンターなどの周辺機器も一度に回収してほしい、という場合も便利です。事前予約もいりません。また、データの消去も行っているので、パソコンが立ち上がらずHDDも取りだせずに困っているという人も、ぜひ利用してみてください。
6.パソコンの故障や廃棄に関するよくある質問
Q.パソコンの故障で「もう個人で対処しても直る見込みが薄い」というものはありますか?
A.HDDから派手な異音がして沈黙した場合や、パソコン内部から警告音が響いて立ち上がらない場合は、個人では対処しきれない重大な故障の可能性が高いでしょう。
Q.ノートパソコンを長持ちさせるコツはありますか?
A.持ち歩くときは振動を与えないように心がけましょう。むき出しで長期間持ち歩いてはいけません。専用のカバーをつけて持ち運びましょう。
Q.無料でパソコンが回収できる理由は何ですか?
A.パソコンはリサイクルできる部品やレアメタルが多いので、無料回収ができます。
Q.故障して立ち上がらないパソコンのデータを救うことはできるでしょうか?
A.HDDを取りだし、別のパソコンに直接つなげば大丈夫なケースもあります。
Q.パソコンが一度でも故障したら寿命は短くなるでしょうか?
A.そうとは限りません。ですが、頻繁に故障するようになったら寿命が近い可能性が高いでしょう。
まとめ
いかがでしたか? 今回はパソコンの故障やその対処方法について紹介しました。パソコンの不具合は決して珍しいことではないので、落ちついて対処しましょう。また、立ち上がりにくくなったパソコンからは、できるだけ早くデータを移すことが大切です。5年近く使ったパソコンは、いつ故障してもおかしくないと思いましょう。