小型家電の処分前に!知らないとヤバイ!リサイクル法と無料回収方法
2016/09/20
2016/09/30
パソコン・デジカメ・炊飯器・電子レンジなど、家電は現代人の生活には欠かすことのできないものです。生活必需品であるこれらの小型家電にもいつか処分しなければならない時がきます。家電リサイクル法や、小型家電リサイクル法、パソコンリサイクル法など、さまざまな決まりがあって、処分方法に困っている方も多いのではないでしょうか。特に小型家電は種類も多く、捨て方は自治体や家電の種類によって異なりますので、自力で捨てるのはなかなか大変です。そこで、今回は小型家電の賢い処分方法や、回収方法をご紹介します。
特にパソコン類などの小型家電を捨てたい方は必見です。本来、料金を支払って処分しなければならない小型家電も、この記事を参考にすれば無料ですべて回収してもらえます。小型家電の処分にお金をかけないためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。
1.小型家電の回収の基礎知識
1-1.小型家電リサイクル法について
小型家電リサイクル法は2013年より制定された法律です。家電リサイクル法とは対象品目や処分方法が異なります。
1-2.小型家電リサイクル法の目的
家電リサイクル法・小型家電リサイクル法はともに、家電・小型家電の廃棄処分を減らし、再利用化を図るための法律です。資源の再利用化はもちろんのこと、ゴミ処分場の窮迫も軽減する目的があります。
1-3.小型家電リサイクル法のメリット
上記のとおり、家電リサイクル法・小型家電リサイクル法には、資源再資源化などの大きなメリットがあります。さらに、小型家電リサイクル法には家電を処分したい側としてのメリットもあるのです。
小型家電リサイクル法の対象家電は、家電リサイクル法対象家電と違い自治体にリサイクル処分が委任されていることが多く、家電の種類によっては自治体に無料・有料で回収してもらうことができます。
1-4.小型家電リサイクル法の対象品目
小型家電リサイクル法の対象品目は主に以下のとおりです。自治体によっては不燃ゴミ・粗大ゴミとして回収/ボックス回収/ステーション回収などの方法でいったん回収してからリサイクルに回される場合もあります。
- パソコン☆
- ディスプレイ☆
- ノートパソコン☆
- プリンター
- 携帯電話
- デジタルカメラ
- デジタルオーディオプレーヤー
- 電子辞書
- ゲーム機
- 電源アダプター
- 電子レンジ
- トースター
- オーブン
- 炊飯器
- ミシン
- 携帯電話
- デジタルカメラ
- デジタルオーディオプレーヤー
☆印については次項でご説明します。
1-5.小型家電の特定対象品目
小型家電リサイクル法の中でも、以下の家電はパソコンリサイクル法(≒資源有効利用促進法)の対象品目となるため注意が必要です。基本的には粗大ゴミとしては捨てられず、自治体・メーカーを介してリサイクルすることが義務付けられています。
- パソコン(デスクトップパソコン)
- ディスプレイ
- ノートパソコン
1-6.小型家電リサイクルマークについて
小型家電のリサイクルは自治体以外でも、事業者もおこなうことができます。ただし、無許可で勝手に回収・リサイクルしてはいいわけではありません。小型家電の再資源化を認定された事業者である示しとして以下のようなマークがあります。悪徳業者を見わける際の目印の一つにもなるでしょう。
http://www.env.go.jp/houdou/hgazou/16107/1914.jpg
1-7.家電リサイクル法との違い
小型家電リサイクル法と家電リサイクル法では、以下の項目が異なります。
1-7-1.対象品目
小型家電リサイクル法の対象品目は「1-4.小型家電リサイクル法の対象品目」のとおりです。それに対し、家電リサイクル法の対象品目は
- テレビ
- エアコン
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・乾燥機
の4種類だけです。
1-7-2.処分方法/処分料金(リサイクル料金)
小型家電リサイクルの対象家電の回収方法は、自治体に委任されており回収方法も多岐にわたります。一方、家電リサイクル法対象家電の処分は、自分でリサイクル券を購入したりメーカーに問い合わせをしたりとやや複雑です。
- 家電リサイクル券(3,000円~10,000円程度)を購入し、指定取引場所へ自分持ち込むか、自治体・小売業者などに運搬を依頼する
- メーカー・販売店に回収を依頼する(持ち込み/郵送)
- 回収業者に処分を依頼する
2.小型家電の回収について
2-1.回収方法(各概要、方法、メリット、料金など)
2-1-1.自治体による回収方法など
自治体によって小型家電の回収方法は異なりますが、以下の方法がメインとなります。
- 粗大ゴミとして回収
- 回収ボックスにて回収(詳細は次項にて。)
- 一般ゴミとして回収≒ピックアップ回収(一般ゴミの中から再資源化可能なゴミを拾う)
自治体・家電によって、パーツごとにゴミの区分や料金が異なりますので、ご自分の自治体のゴミ処分区分を確認しましょう。
2-1-2.回収ボックスによる回収方法など
自治体もしくは販売店が用意したリサイクルボックスに投函(とうかん)するだけで、無料で手軽に処分することができます。しかし、投函(とうかん)口の大きさが小さい(携帯電話・バッテリー・デジカメくらいしか入らない)ことがほとんどです。デスクトップパソコンやディスプレイなどは基本的に投函(とうかん)できません。
2-1-3.メーカーによる回収方法など
家電によっては、メーカーが引き取ってくれることがあります。メーカー側にもリサイクル法が適用されているためです。たとえば、資源有効利用促進法の対象品目であるパソコンは、PCリサイクルマークが付いていればメーカーが無料で引き取ってくれます。(マークがないパソコン≒古いパソコンは回収料金がかかる。)
2-1-4.販売店による回収方法など
家電を新規購入した場合や、サービスの一環として、不要になった家電を販売店が回収してくれることがあります。料金は販売店や家電の種類・新規購入家電の有無などによって異なりますので、近所の販売店やネットショップで確認しておくと無難です。別途、運搬料金が発生したり持ち込む手間が発生する可能性があります。
2-1-5.回収業者による回収方法など
古い小型家電をまとめて回収してもらいたい場合や、一つ一つ回収方法を調べるのが面倒な場合には回収業者が便利です。壊れていたり、もう使えないパソコン類でも無料で回収してもらえることもあります。(修理後に本体やパーツを再販売することで採算が取れるため。)
2-2.小型家電の回収についての注意点
2-2-1.無許可の回収業者に注意
小型家電の処分を回収業者に依頼する場合は、無料回収車などの悪徳業者に注意してください。確かに、パソコンは修理したりパーツを別売りすることで、無料回収が可能ではありますが、それは専門のノウハウや資格を持った業者にかぎった話です。無料回収を謳(うた)う回収車では、別料金として高額の運搬代や手数料を取られる場合もありますので十分注意してください。
2-2-2.処分するパソコン内のデータについて
パソコンやHDDなどを処分する場合、中のデータの消去にはくれぐれも注意してください。初期化するだけではデータを完全に消去しきれない場合もあります。データ消去専門の業者もありますが、どの道処分するのであれば、データ消去も併せておこなってくれる回収業者がおすすめです。
2-2-3.付属品の処分について
家電を処分する場合、アダプターやバッテリーその他付属品なども処分することになります。粗大ゴミとして捨てる場合は、付属品も一緒に捨てられるか/不燃ゴミとして捨てるかを確認しましょう。付属品だけなら回収ボックスへの投函(とうかん)が可能な場合もあります。回収業者に依頼する場合はまとめて処分してもらえることがほとんどです。
3.家電回収業者に頼む場合
3-1.業者選びのポイント
家電の処分を回収業者に依頼する場合の業者選びのポイントをご紹介します。悪徳業者にひっかからないよう、くれぐれも注意してください。
- 古物商許可などの資格を持っている
- 料金体制が明確である(“無料”サービスのサービス対象作業を確認する)
- 小型家電のリサイクル販売ルートや
- 小型家電全般の回収が可能である(→まとめて処分できるメリットがある)
3-2.家電回収後の流れ
たとえば、パソコン処分本舗では回収したパソコンをデータ消去・修理・メンテナンスしたあとに再販売します。パソコンには内部に金属系の資源が多く含まれているため、壊れていてもパーツの素材そのものに価値があるのです。また、パーツ自体が生きていれば修理用のパーツとして再利用されることもあります。壊れているパソコンからでも利益を生み出せるので無料で回収することが可能なのです。
3-3.回収業者が回収できないもの
回収業者は以下のものを回収できない場合が多いです。
- 家電リサイクル法対象家電(有料で買取可能の場合もある)
- 死骸(しがい)・腐敗物など
- 再利用できないほど汚損・破損した家具など
業者によって回収できる範囲が異なりますので、なにを回収してほしいかによって業者を選択すると良いでしょう。
3-4.回収業者の注意点
無料回収業者に回収を依頼する場合は、かならず条件を確認しておきましょう。パソコン類が含まれている場合にかぎり小型家電を全般的に回収できる業者もあれば、軽トラック1台でまとめていくらというような料金設定をしている業者もあります。
4.小型家電の回収・リサイクルについて よくある質問
4-1.オフィスの小型家電を処分してほしい
小型家電を不燃ゴミで捨てられる地域であったとしても、オフィスからでた小型家電は、産業廃棄物として処分しなければなりません。適当に捨ててしまうと産業廃棄物処理法違反になってしまいます。オフィスの小型家電を取り扱える回収業者に依頼するなどして、正規の手順で処分してください。
4-2.PCリサイクルマークってなに?
平成15年以降に生産されたパソコンにはPCリサイクルマークというものが付いています。バッテリーの裏側に隠れていることもあるのでよく確認してください。このマークが付いていれば、メーカーが無料引き取りをしてくれます。PCリサイクルマークが付いていないパソコンは、メーカーへリサイクル料金(3,000円程度)を支払わなければなりません。回収業者によっては、PCリサイクルマークがないパソコンでも無料で回収してもらえる場合があります。
4-3.不用な小型家電を発送したい場合は?
業者の案内に従い、指定のサイズの段ボール箱などにこん包しましょう。基本的には3辺の合計が160~170cm以内、30kg以下としていることが多いです。
段ボール箱は、運送会社から購入したり、スーパーやホームセンターなどに頼めば無料でもらえることもあります。新聞紙や緩衝材(プチプチ)などで家電の隙間(すきま)を埋めるようにこん包するとより安心です。
4-4.急ぎで小型家電を処分したい
- ×一般ゴミとして捨てられる場合→回収日を待たなければなりません。
- ×粗大ゴミとして捨てる場合→粗大ゴミの手続きおよび回収日を待たなければなりません。
- ×メーカーに回収してもらう場合→回収専用の郵送伝票を郵送してもらうなど、日数がかかることが多いです。
- ○販売店に回収してもらう場合→家電の購入日に古い(同じ種類の)家電を持ち込むことで無料回収してもらえる場合があります。
- ○回収業者→営業日であれば当日~翌日の対応が可能な場合や、郵送するだけでOKという場合もあります。
4-5.リサイクルボックスの場所や、中に入れていいものを知りたい
自治体によって異なります。「○○市 リサイクルボックス」などと検索すると、リサイクルボックスの設置場所を調べられるでしょう。掲載されていなければ役所のゴミ処分担当課に確認してみてください。
たとえば武蔵村山市では、充電式電池→各家電販売店、携帯電話・PHS→携帯電話販売店などにリサイクルボックスが設置されています。
5.まとめ
いかがでしたしょうか。現代人はパソコン類・携帯電話や、炊飯器・電子レンジといった調理家電などさまざまな家電に毎日お世話になっています。お役目を終えた小型家電はスッキリと見送ってあげることで新しい家電の価値もさらに高まるでしょう。