HDDは故障=寿命!? HDDの交換と処分にまつわる基本知識をご紹介!

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HDD(ハードディスク)は、OSはもちろんのこと、個人的な写真から仕事で使う重要なデータまで、さまざまなものが記録されている重要なパーツです。それだけに、故障してしまうと非常に困ってしまいますよね。できることなら、寿命を少しでも長くしたいところです。そこで、今回はHDDの寿命にまつわる情報をご紹介します。

  1. HDD(ハードディスク)の寿命について
  2. HDDの故障前兆について知っておこう
  3. HDDの寿命を長持ちさせる方法
  4. HDDの寿命が近いときの対策
  5. HDDの寿命と故障にまつわる質問と回答

これらの記事を読むことで、HDDにまつわる基本的な情報を得ることができます。HDDを長持ちさせるためのコツについてもご紹介していますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。


1.HDD(ハードディスク)の寿命について

1-1.何がどうなると寿命なの?

HDDにおける寿命とは、何かしらの不具合が発生した状態のことを指します。「多少の不具合が出たぐらいで寿命というのはおかしいのでは?」と思われる方も多いでしょう。しかし、HDDというのは仕事などで使う大事なデータや、パソコンを動かすのに必要不可欠なOSを保存する場所でもあります。そのため、HDDが完全使用不可状態になってしてしまうとパソコンを起動することができなくなってしまうのです。ですから、不具合が出た時点で寿命と考え、完全に使用できなくなる前に交換することが重要となります。

1-2.HDDの寿命について

HDDの寿命は4~5年程度でしょう。アメリカのオンラインバックアップサービス会社であるBackblaze社の調査によれば、78%のHDDは4年たっても問題がないことが分かっています。つまり、多くのHDDは4~5年程度の寿命が期待できるということですね。とはいえ、裏返せば、残りの22%は問題が起きているということになります。ですから、4~5年持つと楽観視するのはやめた方がよいでしょう。製品の質、使用方法や環境などによって、大きく変化しうるということを念頭に置いておいてくださいね。

また、外付けHDDに関しては、内蔵型のHDDに比べると故障しやすいといわれています。そのため、3~4年程度で寿命を迎えてしまう可能性もあるでしょう。

1-3.HDDの種類による寿命の差について

実は、『HDD(ハード・ディスク・ドライブ)』のほかにも、『SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)』と呼ばれる種類のものがあります。非常に高速に稼働するうえ、SSDはHDDとは違って物理的に稼働する箇所がない(HDDは円盤が回る)ので故障しにくいのも特徴です。また、物理的な故障がしづらいため、HDDよりも寿命は長くなるでしょう。一般的な使い方をするのであれば、5~7年程度が寿命です。

1-4.寿命に差が出る要因

1-4-1.構造の違い

真っ先にあげられるのは構造の違いです。すでにお話ししたようにHDDは円盤が組み込まれており、5,400rpm~7,200rpm程度の速度で物理的に稼働します。しかし、SSDには物理稼働する箇所がありません。1分間に5,400~7,200回転もしている円盤を内部に持っているHDDと、まったく稼働する部分のないSSDの寿命に差が出るのは、当たり前のことですよね。

1-4-2.使用環境の違い

使用環境によって寿命が変わることもあるでしょう。たとえば、HDDの回転部分に使用されている磁性流体は、低温環境に置かれると変質してしまうことがあります。すると、うまく回転をたもてなくなるので、HDDの動作が不安定になるでしょう。また、SSDは高温状態にとても弱い装置です。そのため、真夏に冷房をかけずに使用しているとダメージを受け、記憶したデータが飛んでしまうことがあります。

1-4-3.使い方の違い

HDDは精密機械です。そのため、乱暴な使い方をすると故障のリスクが上がります。また、ノートパソコンの場合は頻繁に持ち運びますので、丁寧に使っていても少しずつ衝撃が加わり、ダメージが蓄積されていってしまうでしょう。そうすれば、当然のことながら寿命をすり減らしていくこととなります。

1-4-4.使用時間の違い

実は、HDDやSSDには書き換え回数の限界があります。そのため、使用時間が長い人ほど、寿命が短くなるのです。仕事などで頻繁にデータの移動や書き換えを行う人は、寿命が短くなることを見越しておきましょう。

2.HDDの故障前兆について知っておこう

2-1.こんな症状が出たら故障を疑おう

2-1-1.ブルースクリーン・オブ・デスが多発する

ブルースクリーン・オブ・デス(通称:ブルースクリーン)とは、OSに何らかの異常が発生した際に表示されるメッセージ画面のことです。メッセージ画面が青一色なので、この名称が名付けられました。ブルースクリーンが発生するということはOSに異常が出ています。そして、その原因はHDDです。つまり、頻繁にブルースクリーンが発生するということは、HDDに大きな異常が発生している可能性が高いということになります。原因を詳しく調べるにはイベントビューアーを確認してください。

2-1-2.OSの起動に失敗する

画面に『Operating System Not Found(オペレーティングシステムが見つかりません)』と表示され、起動に失敗することがあります。これは、システムファイルの損傷が原因です。自分でシステムファイルを削除してしまったのでなければ、HDDの不具合でしょう。通常はOSを入れ直すこと(クリーンインストール)で改善可能です。1回で起動すれば問題はありません。クリーンインストールしたにもかかわらず何度も同じような症状が出るようであれば、故障の前兆といえるでしょう。

2-1-3.フォルダーやデータへのアクセス時間が長くなってきた

HDD内のフォルダーやデータへアクセスする際に時間が掛かるようであれば、明らかにHDDに不具合が生じている証拠です。ただし、HDDにデータが詰まりすぎていたり、不良セクター(物理的損傷によってデータの記録ができなくなった箇所)が発生していたりする場合も、このような症状が発生します。HDD内のデータ量を減らしたり、デフラグ(HDD内データの整列)をしたりすると症状が改善するようであれば、HDD自体の故障ではないので安心してください。

2-1-4.異音がする

正常なHDDは「サー」という静かで濁りのない音が鳴ります。しかし、HDDに物理的な異常が生じると、カチカチ、あるいはカタカタという異音が鳴るようになるのです。寿命の兆候なので、近いうちに交換することをおすすめします。ちなみに、SSDは無音なので関係ありません。

2-2.残りの寿命のチェック方法

一番簡単な方法は、ソフトを使ってHDDの健康状態を計る方法です。有名なソフトとしては、フリーソフトのCrystalDiskInfoがあげられるでしょう。このソフトを使うことで、現在のHDDの状態を把握することができます。正常の場合には『青』、注意が必要な場合には『黄色』、そして、異常が発生している場合には『赤』が表示されるので一目瞭然です。また、スタートアップソフトに設定し、常駐ソフトとして使い続けることで、グラフに記録がされていきます。グラフには『残り寿命』という項目もあるので、非常に役立つでしょう。ぜひ、取り入れてみてくださいね。

3.HDDの寿命を長持ちさせる方法

3-1.HDDの弱点について知っておこう

すでにお話ししたように、HDDは寒さに弱い機械です。しかし、実は熱にもあまり強くはありません。HDDの温度が50度になると故障リスクがグンと上昇します。60度以上になるとほぼ確実に故障してしまうでしょう。暑いところで作業をしていると、いつの間にか高い温度になっていることも珍しくありません。HDDの温度がどれくらいなのかは、CrystalDiskInfoで確認することができます。温度については十分に注意してくださいね。

3-2.パソコン使用中にできる寿命対策

HDDに負荷が掛からないようにすることが大切です。使用するアプリケーションは常に1つの状態を保ち、ブラウザーを使用する際にはなるべくタブの数を減らすようにしましょう。もしも、仕事柄複数のアプリケーションを起動したりタブを何個も開いたりしなければいけない場合には、メモリーの増設をおすすめします。増設することで、HDDへの負担を軽減できるからです。最低でも8G、できれば16~32GB程度は用意するのがよいでしょう。さらに、あまったメモリー領域を使用してRAMディスク(メモリーの一部をハードディスクのように使用すること)を設定すれば、よりHDDの負担を減らすことができますよ。

3-3.こまめに電源を入れたり消したりしない

実は、電源を入れたり消したりする際にも、大きな負荷が掛かっています。ですから、こまめに電源をオンオフするのはよくありません。たとえば、入浴や食事にかかる時間、つまり30分~1時間程度なら、電源を消しない方がいいでしょう。スリープモードにしておくことをおすすめします。とはいえ、使用時間が長ければ長いほど寿命が短くなるのも事実です。長時間パソコンを使用しない際には電源を切るようにしましょう。目安としては6時間程度です。就寝時には電源をオフにしておくことをおすすめします。つまり、一番分かりやすくてHDDにいい使い方は、『電源を入れたら寝るまで消さない』というものです。

4.HDDの寿命が近いときの対策

4-1.データのバックアップ

何よりも最優先に行ってほしいことといえば、データのバックアップでしょう。壊れてからでは完全にデータの復旧ができるかどうか分からないからです。仮に復旧できたとしても、多額の出費が伴います。ですから、ほかのHDDやUSBメモリーなどに移動しておきましょう。もしも、容量が膨大で移動ができないようであれば、データに重要度をつけて、最も大事なデータだけを移動しておくようにしてください。

4-2.修理・交換をする

修理には高額な費用がかります。特に、データ復旧が必要な場合は、4万円~5万円になることも珍しくありません。今時、1~2万円も出せば、大容量でしっかりとしたHDDを買えます。そう考えると、修理するぐらいなら新しいものに交換した方がお得です。しかし、ほかのHDDに変えたくないという人もいますよね。そのような人は、修理という選択を取るのもよいでしょう。データ復旧が必要でなければ、1万円程度で修理してもらうことも可能ですよ。

4-3.データの復旧

すでにお話ししたように、データ復旧には多額の費用がかかります。そのため、絶対に復旧してほしいデータがあるのでなければ、HDDを新しいものに交換した方が経済的です。もしも、復旧代金と同じ4~5万円も出せば、非常に大容量で高品質(ハイエンド)なHDDに買い換えることができます。

4-4.おすすめの廃棄方法

廃棄の方法としておすすめなのは『不用品回収業者』です。その特徴は、手間が掛からない、と点につきます。たとえば、小型家電回収ボックスなどを利用して処分するとなると、自分で内部のデータ消去や物理的な破壊をしなければいけません。データ消去はプライバシーにかかわることだけに、絶対に行うべき作業です。この作業も、不用品回収業者に依頼すれば、適切な方法で代行してくれます。

また、丁寧な対応をしてくれる業者が多いことも理由の1つです。たとえば、パソコン処分本舗では24時間いつでも依頼を受け付けています。さらに、不用品回収業者は回収方法が豊富な点も特徴です。自分の都合に合わせて、『出張回収』『宅配回収』『持ち込み』の3種類を選択できます。もっとも、すべての業者で3つの選択肢を用意しているわけではないので注意しましょう。

ほかにも、無料回収というメリットもあります。専門分野を持つ業者は、特定のものに限り無料で回収していることがあるのです。たとえば、パソコン処分本舗ではパソコンやパソコン部品などに関しては無料で回収を行っています。

4-5.不用品回収業者選びの注意点

ここまでご紹介したように、不用品回収業者はとても便利です。絶対に利用すべきでしょう。しかし、注意しなければいけないことがあります。それは、悪徳業者に引っかからないようにするということです。もちろん、多くはしっかりとした優良業者ですが、残念ながら中には違法行為を繰り返す業者もいます。ですから、いくつかの点について注意しなければいけないのです。以下の点について確認しておくことをおすすめします。

  • 許認可を得ているかどうか
  • 実績はどの程度か
  • スタッフの対応はどうか

最も重要なのは、許認可を得ているかどうかという点です。会社HPの『会社案内』や『会社概要』などの欄に、古物商という許可が記載されているかどうか確認しましょう。古物商を得ていない場合、違法業者ということになるからです。

また、実績について調べることも重要となります。実績の簡単なはかり方は、設立(創業)から何年たっているかを確認する方法です。設立して1~3年の業者は実績に乏しいので、信頼できるとはいえません。できれば10年程度はたっている業者が望ましいでしょう。悪徳業者では生き残れない年数だからです。

ほかにも、依頼した際の対応も重要な確認ポイントといえるでしょう。対応が悪いようであれば、応対専用のスタッフも用意できていないということの証明です。企業体質に問題があるので、ほかの業者を選んだ方がいいでしょう。

5.HDDの寿命と故障にまつわる質問と回答

Q.HDDは高ければ高いほど寿命は延びるの?

基本的には、値段の高い製品を買った方が故障率が下がりますし、書き込み回数の限界も長いので、寿命が長くなります。ただし、一概にはいえないので、検証サイトなどを確認してから購入した方がよいでしょう。

Q.寿命が長くて故障しにくいHDDはありますか?

おすすめは『Western Digital製HDD』です。世界中で高い評価を受けているHDDで、日本でも絶大な人気を有しています。Western Digital製HDDは5色に分けられ、それぞれ特徴が異なるので、自身の用途に合ったものを選びましょう。

  • Blue:スタンダードモデル。日本で小売りされるHDDの1/3を占めるといわれている。
  • Black:ハイパフォーマンスモデル。ゲーマーやクリエイターに人気が高い。
  • Red:NAS用(※を参照)のモデル。24時間稼働を想定しており、耐久性に優れる。
  • Purple:監視カメラ向けのモデル。24時間稼働、熱、振動などの対策がなされている。
  • Gold:データセンター向けのモデル。容量が大きく、24時間稼働、熱、振動など、すべてに対する耐久性が非常に高い。

※NAS:ネットワークに直接接続し、ネットワークを通じてアクセス可能な外部記憶装置のこと。

Q.不用品回収業者のデータ消去は有料ですか?

業者によりますが、弊社では無料で承っております。プライバシー保護の観点から、お客様の希望の有無にかかわらず、データ消去を行うからです。ただし、データ消去証明書を希望される場合は有料となります。

Q.データ消去はどのように行われるのですか?

専用の機械を使用するか、物理的に破壊することで消去するのが一般的です。弊社では以下のような機械を用いて行います。しかし、業者によっては適当な消去方法しか行わないこともありますので、注意してください。

  • 論理的消去機:KesenderXG1010
  • 物理的破壊機:CrushBox DB-30ProⅢ
  • 垂直磁気記録方式HDD対応大型イレーサー:DATA KILLER DMA-30000

『KesenderXG1010』は、アメリカ国防総省やアメリカ国家安全保障局、米軍などで実際に使用されている消去方式が可能な機械です。『CrushBox DB-30ProⅢ』は、3トンもの油圧を掛けたピンによってHDDに穴を開けることができます。『DATA KILLER DMA-30000』は、最先端の磁気データ消去技術を利用しており、どのようなHDDにも効果を発揮することが可能です。

Q.なぜ、不用品回収業者は無料で引き取ることができるのですか?

タダより高いものはない、という格言もあることですし、中には不安に思われている方もいらっしゃることでしょう。何か裏があるのではないか、と思ってしまいますよね。ですが、ご安心ください。パソコン機器に関しては、無料で引き取っても十分に利益を出すことが可能なのです。壊れていないものや修理可能なものであればリユースすることができます。また、修理不可能なものに関しては、内部に多く使われているレアメタルや貴金属を取り出すことで利益を得ることができるのです。

まとめ

いかがでしたか? 今回はHDDの寿命と故障にまつわる情報を中心にご紹介しました。HDDの寿命は4~5年程度です。しかし、使用環境や使い方などによってはすぐに寿命を迎えたり、逆に長持ちしたりすることもあります。HDDをなるべく長持ちさせるには、熱や寒さに、振動などに十分注意しなければいけません。また、使用時にはなるべく負荷が掛からないように作業をすることが大切です。しかし、配慮をしていてもいつかは寿命が来てしまいます。寿命の兆候が出たら、必ずデータのバックアップを行った後、修理や交換などを行いましょう。そして、交換などでHDDを処分しなければいけないことになった場合には、不用品回収業者を利用するのがおすすめです。不用品回収業者なら、処分方法を『出張回収』『宅配回収』『持ち込み』の3つから選べますし、データの消去も安心して任せることができます。今回の記事を参考にして、ぜひ、HDDの処分を成功させてくださいね。