ハウスダストの原因と人体に及ぼす影響とは?
2015/08/27
2015/09/07
近年、ハウスダストによる人体への影響がフォーカスされることが多くなってきています。ハウスダストの原因物質は文明が進化するにつれて増えてきていることから、現代人である我々はより一層気をつけなければいけなくなってきているようですね。特に、小さい子供への影響が非常に大きいとされていますから、子供を持つ家庭には切実な問題といえるでしょう。
そこで、今回はハウスダストが人体に及ぼす原因についてご紹介します。そのほか、発生原因などについてもご紹介しますので、ぜひ最後までおつきあいください。
目次
1.ハウスダストが発生する原因とは?
一般的にハウスダストは1ミリ以下の小さな粒子で構成されていものを指します。小さいがゆえに空気と一緒に体内まで運ばれやすく、体に悪影響を引き起こすのです。ですから、なるべくハウスダストは除去したいところでしょう。
基本的に、ハウスダストは掃除することで除去できます。しかし、どのような理由でハウスダストが発生しているのかを知り、発生原因に直接対策をとることで掃除の手間を減らすことにつなげられるでしょう。ぜひ、発生原因について覚えておいてくださいね。
では、このハウスダストが発生する原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
1-1.外から飛んできた排ガスや花粉など
ハウスダストの原因として真っ先に挙げられるものといえば、窓の外から室内に侵入してくる排ガスや花粉、土ぼこりなどです。実はハウスダストのうち、この外からやってくる塵(ちり)が全体の3割を占めているといわれています。
「排ガスはガスだから関係ないのでは?」と思われる方も多いことでしょう。
しかし、そんなことはありません。排ガスには皆さんご存じのPM2.5(微小粒子状物質)といった細かな有害物質が含まれているからです。日本の車は排ガス対策を行っていますが、それでも車によっては多くの有害微粒子を排出しています。たとえば、低燃費のガソリン車として近年普及し始めている『直接燃料噴射式ガソリン乗用車』は、従来のガソリン車が排出するものよりも、『10倍』ものPM2.5を排出することが問題視されているようです。
そして、PM2.5の悪影響は、中国の大気問題で取りざたされた際に指摘されたとおり非常に大きなもの。このような意味でも、外からのハウスダスト対策は非常に重要といえるでしょう。
1-2.虫の死がいやフン
虫の死がいやフンものハウスダストの原因として挙げられるものの代表例です。ここでいう虫というのは基本的にはダニなどの小さな虫のことをいいますが、フンに関しては大きな虫もあり得ます。たとえば、ゴキブリのフンはハウスダストの原因となるものの1つでしょう。
1-3.カビの胞子
カビの胞子もハウスダストの原因となるでしょう。カビというのは至る所に潜んでおり、清潔にしているつもりでも湿度と温度が高いと簡単に繁殖してしまいます。梅雨の季節や台風などで天気の崩れやすい9月ごろはカビが発生しやすいので注意しましょう。
カビが大量に発生すると目に見えない胞子が空気中を漂い、やがて床にたまったハウスダストを形成してしまいます。
1-4.たばこの煙
たばこの煙がハウスダストの原因となる、といわれても首をかしげる人は多いことでしょう。しかし、すでにお話ししたとおり、ガスなどの一見物質が含まれていないようなものにも、微量な粒子が含まれているのです。
たばこの煙にもPM2.5が含まれており、その量はとても多いといわれています。一説によれば、室内での喫煙は北京の大気汚染レベルと同等程度のPM2.5が発生しているそうです。
1-5.ペットのフケや毛
ペットから発生するフケやけもハウスダストを構成するものの1つです。猫や犬が代表例ですが、特に猫は非常に毛が抜けやすい動物。定期的にブラシをかけてあげることが大切です。
また、季節の変わり目は毛が生え替わる時期でもあります。大量に抜ける毛をブラッシングだけで対処するのは大変なので、お風呂に入れて洗ってあげましょう。また、お風呂で洗ってあげる際には、フケ対策やノミ対策をしたシャンプーで洗ってあげることでハウスダストの発生を抑えることができるでしょう。
動物のお風呂は、最低でも3か月に1度。できれば1か月に1度は行うようにしてください。
1-6.畳や服などの繊維くず・綿ぼこり
あまり知られていないハウスダストの原因として、畳や紙、服などから出た繊維くずや綿ぼこりも挙げられるでしょう。実は室内で発生するハウスダストの5割がこの繊維くずや綿ぼこりによって発生しています。毛の長い絨毯(じゅうたん)を使っている家や、古い畳を使い続けている家などでは注意しなければいけません。
1-7.食べ物のカス
食べ物のカスもハウスダストの構成要素の1つ。基本的にはあまり害がないのですが、ゴキブリなどのエサとなってしまい、結局繁殖した虫のフンで汚れるため無視していいものではありません。
ポテトチップスなどのような飛び散りやすい食べ物は、ちゃんとテーブルで食べるようにしましょう。
2.ハウスダストが人体に及ぼす影響とは?
ハウスダストはその細かさから非常に舞い上がりやすい物質。歩くだけで口の高さまで舞い上がることも珍しくなく、容易に人は吸い込んでしまいます。それが身長の小さい赤ちゃんや子供ならなおさらでしょう。そして、大人ならいざ知らず、免疫力の弱い子供にハウスダストが入り込むと悪影響は大きくなります。
では、ハウスダストが人体に及ぼす影響にはどのようなものがあるのでしょうか。
2-1.アレルギーを引き起こす
真っ先に挙げられる悪影響として、アレルギーがあります。ハウスダストによって発生するアレルギーで代表的なのは以下の3つです。
- アレルギー性鼻炎(花粉症など)
- アレルギー性結膜炎
- アトピー性皮膚炎
2-2.ぜん息の原因となる
ぜん息は呼吸器の病気で、気管支などの空気の通り道が炎症して狭くなることで呼吸が満足にできなくなります。ぜん息は完治が難しく、治ったと思っても再発することが珍しくありません。
ハウスダストはぜん息を引き起こす原因の1つといわれています。特に、赤ちゃんや子供は地面から顔が近いためハウスダストを吸い込みやすく、ぜん息の原因となることが多いそうです。小さいお子さんを持つご家庭では、特に気をつけてハウスダスト対策をする必要があるでしょう。
3.ハウスダスト対策はどうすればいいの?
3-1.掃除をこまめに行う
なんといっても1番の対策はハウスダストをため込まないこと。すなわち、こまめな掃除でしょう。いくらハウスダスト対策を行ってはいても掃除をしなければ遅かれ早かれハウスダストはたまってしまうからです。
3-2.ハウスダストのたまりやすい不用品を捨てる
不用品を処分することも非常に重要なことです。ものが置かれた周辺というのはホコリがたまりやすくなりますし、掃除の際にも邪魔になるためハウスダストを除去しきれなくなる原因となります。
また、カーペットや絨毯(じゅうたん)などの繊維を含んだ不用品は特にハウスダストの原因となりますので、いらないものはなるべく処分してしまいましょう。
3-3.空気清浄機能のある製品を利用する
最近はエアコンに空気清浄機能が含まれていますし、専用の空気清浄機も存在します。これらの空気清浄機は空中のハウスダストを除去してくれますので、ハウスダストを増やさない上で非常に効果的です。
とはいえ、部屋が汚れた状態では空気清浄機能を行っていても効果が薄いので、掃除を行ってからかけるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回はハウスダストが与える影響を中心に、その対処法などをご紹介しました。
- ハウスダストが発生する原因とは?
- ハウスダストが引き起こすさまざまな影響とは?
- ハウスダスト対策はどうすればいいの?
ハウスダストは放っておくと体に重大な健康被害をもたらすこともある危険なものです。特に免疫力の弱く、床から近い小さな子供がいる家庭にとっては天敵といっても過言ではありません。子供の将来のためにも、自分自身の健康のためにも、しっかりとハウスダスト対策を行ってくださいね。