PCリサイクルマークがないパソコンを処分するには? 無料で処分するコツも
2021/10/12
パソコンを処分する際、PCリサイクルマークが付いていない場合は回収再資源化料金がかかるので注意しなければなりません。処分前に、PCリサイクルマークがついているか否か確認が必要です。また、PCリサイクルマークがついていない場合は、いくらぐらいかかるのか不安に感じている方は多いでしょう。
そこで、本記事では、パソコンを処分する方法や注意点などを解説します。
この記事を読むことで、PCリサイクルマークのないパソコンを処分する方法が分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.PCリサイクルマークとは?
まずは、PCリサイクルマークがどのようなものなのかチェックしておきましょう。
1-1.資源有効利用促進法
PCリサイクルマークは、資源有効利用促進法によって2003年10月以降に発売された家庭用パソコンに添付されているものです。取扱説明書と一緒にPCの文字をかたどったマークのシールが入っていることもあります。そもそも、資源有効利用促進法とは、パソコン内に含まれている貴重な資源をリサイクルするために施行された法律です。有用資源を無駄にせず、廃棄量を減らすためにも使用済みの家庭用パソコンは資源有効利用促進法に基づいて処分する必要があります。
1-2.PCリサイクルマークがあれば無償で廃棄できる
PCリサイクルマークが貼付されているパソコンは、無償での廃棄が可能です。逆に、PCリサイクルマークが貼付されていないパソコンは、メーカーへ回収依頼をする際に回収再資源化料金がかかります。回収再資源化料金に関しては、下記を参考にしてください。
- デスクトップパソコン本体:3,000円(税抜)
- ノートパソコン:3,000円(税抜)
- 液晶ディスプレー:3,000円(税抜)
- 液晶ディスプレー一体型パソコン:3,000円(税抜)
- CRTディスプレー:4,000円(税抜)
- CRTディスプレー一体型パソコン:4,000円(税抜)
- デスクトップパソコン本体+CRTディスプレー:7,000円(税抜)
- デスクトップパソコン本体+液晶ディスプレー:6,000円(税抜)
上記に含まれている費用は、運搬費用・リサイクル費用です。こん包や撤去費用などは含まれていないので注意してください。
2.PCリサイクルマークのないパソコンを処分するには?
ここでは、PCリサイクルマークのないパソコンを処分する方法について説明します。
2-1.メーカーに依頼する
PCリサイクルマークがないパソコンも、メーカーに依頼し回収してもらうことができます。ただし、前述したように、PCリサイクルマークがついていないパソコンはリサイクル費用がかかるので注意してください。なお、リサイクルの手順は以下のとおりです。
- 対象の機種とPCリサイクルマークを確認する
- パソコンのメーカーに直接回収を申し込む
- メーカーの指示に従い、回収再資源化料金を支払う
- メーカーから郵送されるエコゆうパック伝票を受け取る
- 自分でパソコンをこん包し、郵便局に戸口集荷を依頼するか最寄りの郵便局に持ち込む
なお、回収されたパソコンは再資源化センターに配送され再利用されます。また、回収再資源化料金の支払方法はメーカーによって異なるのでしっかりと確認しておきましょう。すでにパソコンメーカーが倒産している場合は、パソコン3R推進協会に依頼してください。
2-2.不用品回業者に依頼する
不用品回収業者に依頼する方法も選択肢の1つです。不用品回収業者はPCリサイクルマークの有無に必要なく、すべての不用品を回収しています。パソコン以外にも処分したいものや周辺機器をまとめて捨てたいと思っている方は、不用品回収業者に依頼するといいでしょう。不用品回収業者のほとんどは出張回収を行っているため、家にスタッフが回収しに来てくれます。自分で運ぶ必要はないので、手間と時間をかけずに処分できるでしょう。
2-3.業務用パソコンの処分方法
会社や工場で使用したパソコンは産業廃棄物扱いになります。一般社団法人パソコン3R推進協会では、業務用パソコンの回収を受け付けているのでぜひチェックしてみてください。パソコンメーカーの業界団体として環境省の産業廃棄物公広域認定を受けているからこそ、安心して依頼できます。なお、大まかな手順は以下のとおりです。
- インターネットで見積もりを依頼する
- 自分でデータを消去する
- パソコンを1台ずつダンボールでこん包する
- ダンボールに郵送された輸送伝票を貼り付ける
- 輸送業者に回収してもらい完了
3.パソコンを処分する際の注意点
ここでは、PCを処分する際の注意点をいくつか紹介します。
3-1.パソコンは自治体で処分できない
パソコンは資源有効利用促進法によって処分方法が決まっているため、自治体のゴミとして処分できません。そのことを知らずに普通のゴミ捨て場に持って行ってしまうと、不法投棄とみなされ罰金を科せられることになるでしょう。前述したように、パソコンには有用資源が含まれているので、正しい方法で処分することはそれらの資源をリサイクルする大切な目的があります。面倒だからといって、パソコンを普通のゴミとして処分しないようにしてください。
3-2.データは自分で消去する
パソコンを処分する前に、データを消去する必要があります。データを完全消去せずに処分してしまうと、パソコン内部に記録されている情報がすべて外部へ流出することになるからです。実際に、データが流出した結果、悪用されたというトラブルも発生しています。パソコンには、名前・住所・写真といった個人情報のほか、クレジットカード情報なども記録されているので注意してください。これらの情報流出を防ぐためには、データを完全消去する必要があります。
3-3.初期化だけでは不十分
「パソコンを初期化すれば大丈夫」と思われがちですが、初期化は工場出荷の状態にするだけですのでデータが完全消去できたわけではありません。データが記録されているHDDにはそのまま残った状態になっています。そのため、初期化だけしてパソコンを処分しないようにしてください。自分でデータを消去するのが不安な方は、データ消去サービスを行っている業者に依頼するといいでしょう。
4.パソコンを無料で処分する方法は?
ここでは、パソコンを無料で処分する方法を解説します。
4-1.人に譲る
まだ、パソコンが正常に稼働できる状態なら人に譲る方法があります。周囲にパソコンを欲しがっている人がいないか尋ねてみてください。「まだ使えるのにもったいない」と躊躇(ちゅうちょ)している方も、人に譲ることで気持ちを楽に手放せるでしょう。また、PCリサイクルマークがついていないパソコンでも、処分費用をかけることなく手放せます。
4-2.無料回収業者に依頼する
無料回収業者にパソコン回収を依頼するのも方法の1つです。不用品回収業者の中には、無料回収を行っている業者があります。普通の不用品回収業者に依頼すると約3,000~6,000円処分費用がかかりますが、無料回収業者に依頼すれば費用はかかりません。また、パソコン以外にも処分したいものがあれば、まとめて回収してもらえるのも大きなメリットといえるでしょう。ただし、無料回収業者の中には、不正を働く悪質な業者が存在しているので注意が必要です。
4-3.無料回収の理由が記載されているか確認する
優良業者と悪徳業者を見極める方法としては、無料回収の理由が記載されているか否かです。たとえば、パソコン処分本舗の場合、回収したもの自社でメンテナンスし再販しています。また、再販できないものは部品に分解しリサイクルしているので、回収にコストがかかりません。無料回収の理由がホームページ等にきちんと記載されている業者なら安心して依頼できるでしょう。逆に、記載していない無料回収業者は悪徳業者の可能性があるので注意してください。
4-4.全国どこからでも無料回収が可能なパソコン処分本舗
パソコンダストでは、全国どこからでも無料回収を受け付けています。故障していたり不具合が出ていたりするパソコンでも無料回収が可能です。送料無料対象の商品が1点でも含まれていれば、送料無料で回収を行っているのでぜひチェックしてみてください。なお、送料無料対象商品は以下のとおりです。
- デスクトップパソコン
- ノートパソコン
- 液晶モニター
- 液晶テレビ
- タブレット端末
- スマートフォン
- ゲーム機など
宅配回収のほか、持ち込み回収や出張回収(パソコン15台からOK)も行っているので、パソコンの処分でお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
5.PCリサイクルマークと処分に関してよくある質問
PCリサイクルマークと処分に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.PCリサイクルマークがついている対象の製品は?
A.対象になっている製品は以下のとおりです。
- デスクトップパソコン
- ノートパソコン
- 液晶一体型パソコン
- 液晶ディスプレー
- CRTディスプレー
- 一部のタブレット
プリンター・スキャナー・デジタルカメラ・ワープロといった周辺機器は対象外になっているので注意が必要です。これらの周辺機器は自治体のゴミとして処分するか、不用品回収業者へ依頼することになるでしょう。また、自治体によっては小型家電リサイクル法に基づいた処分方法を定めているところがあります。その場合は、小型家電回収ボックスへ投かんする形で処分できるでしょう。詳細は、自治体のホームページで確認してください。
Q.再資源化の流れは?
A.回収されたパソコンは、工場で再資源化されます。大まかな流れは以下のとおりです。
- 手作業で筐体(きょうたい)・プリント基板・HDDなどのユニット部品・ケーブル等・大きなパーツごとに分解・分別する
- 金属部品・ユニット部品を必要に応じて破砕し、再資源化業者の手で鉄・アルミ・銅の素材に再生される
- プラスチック部品はプラスチック再生業者の手で、プラスチック原料に再生される
- プリント基板などから金属精錬所・貴金属回収業者の手で金・銀・パラジウムなどの貴金属を回収される
上記のように、パソコンにはさまざまな素材が含まれているので、種類別に分けてそれぞれ製品の材料として再利用されます。
Q.自作のパソコンも回収対象になるのか?
A.メーカーは自社が製造・販売しているパソコンだけ回収が義務付けられているため、自作のパソコンはパソコン3R推進協会が代わりに回収・リサイクルを行っています。よって、自作のパソコンを処分したい方は、パソコン3R推進協会に依頼してください。また、PCリサイクルマークはついていないので自分で回収再資源化料金を支払う必要があります。
Q.データの消去方法は?
A.主なデータの消去方法は、専用ソフトを使う方法とカッターやカナヅチなどでHDDに傷をつける方法があります。自分でHDDを破壊するのは大変な作業になりますし、確実にデータが消去できるとは限りません。おすすめは、専用ソフトを使ってデータを消去する方法です。消去専用ソフトはパソコン販売店や家電量販店などで購入できるので、ぜひチェックしてみてください。
Q.データ消去サービスとは?
A.データを代わりに消去するサービスのことです。パソコン処分本舗では、論理的消去機や物理的破壊機を使ってデータを完全消去しています。実績のあるデータ消去装置メーカーの装置を複数台導入しているので、HDDに応じてデータの確実消去が可能です。また、1台につき2,200円でデータ消去証明書を発行しています。データの消去で悩んでいる方は、ぜひ一度お問い合わせください。
まとめ
PCリサイクルマークがないパソコンは、回収再資源化料金がかかります。そもそも、パソコンは資源有効利用促進法によって家庭ゴミでの処分ができません。基本的に、メーカーに回収を依頼することになるでしょう。そのほか、パソコンや不用品の無料回収を行っている業者に依頼するのも選択肢の1つです。無料回収の理由がきちんと記載している業者なら安心して依頼できるでしょう。無料回収業者へ依頼する際は、悪徳業者を見極めることが大切です。