エアコンのリサイクル料金はいくら? 主な処分方法をチェックしよう!

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壊れてしまったエアコンや古いエアコンの処分方法が分からなくて困っていませんか? どのように処分すればいいのかと悩み、そのまま放置している方は多いでしょう。エアコンは家電リサイクル法の対象品目になっているため、自治体での処分ができません。消費者は家電リサイクル法に基づき、リサイクル料金を支払う義務があります。

本記事では、エアコンを処分する方法について解説しましょう。

  1. リサイクル料金とは?
  2. エアコンのリサイクル料金はいくら?
  3. エアコンのリサイクル料金を支払う方法
  4. リサイクル料金なしでエアコンを処分する方法
  5. エアコンを処分する際の注意点
  6. エアコンの処分に関してよくある質問

この記事を読むことで、エアコンのリサイクル料金や処分する際の注意点なども分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。


1.リサイクル料金とは?

エアコンは、家電リサイクル法の対象品目です。特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)で処分方法が定められており、自治体回収で処分できません。なお、家電リサイクル法とは、まだ使用できる部品などをリサイクルするためのものです。対象になっているものは、以下の4品目となります。

  • 家庭用エアコン
  • テレビ
  • 冷蔵庫・冷凍庫
  • 洗濯機・衣類乾燥機

家電リサイクル法に則(のっと)って、これらの家電を処分する際、消費者はリサイクル料金を支払わなければなりません。リサイクル料金は、家電の修理やメーカーによって異なるため、事前の確認が必要です。

2.エアコンのリサイクル料金はいくら?

エアコンのリサイクル料金は、約900円が一般的です。ただし、メーカー・型式によってリサイクル料金が変動する可能性はあります。高いものではリサイクル料金が数千円かかる必要もあるため、エアコンメーカーのサイトで確認してください。なお、家電リサイクル券センターのホームページでもリサイクル料金がチェックできます。

3.エアコンのリサイクル料金を支払う方法

リサイクル料金の支払い方法は料金郵便振込と料金販売店回収があります。それぞれの方法について詳しく見てみましょう。

3-1.料金郵便振込方式

「どの家電販売店でエアコンを購入したか分からない」「購入した家電販売店が遠方にある」という方は、料金郵便振込方式がおすすめです。郵便局でリサイクル料金を支払い、自治体から許可を受けている業者に回収を依頼するか、自分で直接指定引取場所へ持ち込む方法があります。郵便局でリサイクル料金を支払った後は、必ず「郵便振替払込証明書」を受け取ってください。

3-1-1.どこで処分するかを決める

不要なエアコンの処分は自治体や、自治体から許可を受けている業者で引き取ってもらえる場合があります。市区町村の廃棄物対応窓口か指定業者を調べましょう。

3-1-2.エアコンの処分を予約する

自治体のホームページ等で、エアコンの処分を予約します。その際に、エアコンのメーカー・機種・製造年を伝えてください。また、リサイクル料金以外にも手数料がかかる可能性があるので必ず確認しましょう。

3-1-3.家電リサイクル券に必要書類を記入

郵便局の窓口で、家電リサイクル券を受け取って必要事項の記入をします。家電リサイクル券は5枚複写で1冊・エアコン1台につき1冊で、記入項目は以下のとおりです。

  • エアコンの製造業者名と品目(コード)
  • リサイクル料金
  • 処分する人の住所、氏名、電話番号
  • エアコンのメーカー名

3-1-4.リサイクル料金を支払う

家電リサイクル券の記入後、リサイクル料金を支払います。郵便局から「振替払込受付証明書」が発行されるので、家電リサイクル券に添付してください。ちなみに、家電リサイクル券の有効期限はリサイクル料金支払日から10年間です。なお、郵便局での手数料は、窓口で200円・ATMで150円かかります。

3-1-5.エアコンに家電リサイクル券を貼り付ける

次に、必要事項を書き込んだ家電リサイクル券を、エアコンに貼り付けてください。エアコンの場合、家電リサイクル券の貼り付け場所が、右側面上部と決まっているので注意しましょう。

3-1-6.エアコンを取り外す

エアコンの取り外しは、専門業者に依頼したほうがいいでしょう。室外機と室内機がつながっているため、配管を扱わなければなりません。この作業が個人では難しく、専門知識や技術が必要です。

3-2.料金販売店回収方式

エアコンを購入した家電販売店に処分を依頼する方法が、料金販売店回収方式です。リサイクル料金は家電製品を引き取ってもらうときに、家電販売店に支払います。また、新しいエアコンの買い替えで古いエアコンを家電販売店に引き取ってもらうこともできるでしょう。エアコンの処分を依頼したい家電販売店が家電リサイクルに対応していない場合は、料金郵便局振込方式となるので注意してください。

4.リサイクル料金なしでエアコンを処分する方法

ここでは、リサイクル料金を支払わずに処分する方法について説明します。

4-1.買取業者にエアコンの査定を依頼する

まだ、問題なく稼働できるエアコンであれば、買取業者に買い取ってもらえる可能性があります。一般的に、中古のエアコンとして価値があるとされるのは、製造から5年以内のものになるでしょう。販売年月から5年以上が経過した家電製品は、中古市場における価値が下がっているため、買い取ってもらえる可能性は低めです。一方、発売されたばかりのエアコンは中古市場でも需要が高く、高額査定が期待できます。なお、高値がつきやすいエアコンの条件は以下のとおりです。

  • 未使用・新品状態に近いエアコン
  • 汚れ・傷がない
  • 空気清浄機能や内部クリーニングなど、充実した機能が搭載されている
  • リモコンや取扱説明書等、付属品がすべてそろっている

買取業者では、事前無料出張査定を行っていますので、事前に査定してもらうといいでしょう。

4-2.ネットオークションを利用する

自分で売りたい場合、ネットオークションを利用するのも選択肢の1つです。ネットオークションでは中古エアコンも多く出回るようになりました。発売されたばかりのエアコンや人気メーカーは、落札される可能性があります。ただし、自分でこん包して落札者に送らなければなりません。必ずしも落札されるわけではないので、その点を踏まえた上で利用してください。

4-3.無料回収業者に依頼する

不用品の回収を行っている業者の中には、無料回収業者があります。「無料回収業者とトラブルにならないか心配……」と思っている方はいると思いますが、無料で回収できる理由が記載されている業者なら、安心して依頼できるでしょう。たとえば、無料回収を行っているパソコン処分本舗では、回収したものを自社でメンテナンスし再販したり、再販できないものは部品として販売したりしています。だからこそ、回収に費用がかかりません。なるべく、費用を抑えたい方はぜひチェックしてみてください。

5.エアコンを処分する際の注意点

前述したように、エアコンは自治体で処分できません。また、自分で無理に取り外したり、分解して廃棄したりしようとすると、危険なガスが漏れてしまう可能性があります。このように、エアコンの処分にはいくつか注意点があるので、しっかりと把握しておきましょう。

5-1.粗大ゴミとして捨てるのは不可能

エアコンは家電リサイクル法の対象品ですから、粗大ゴミとして捨てることはできません。なお、家電リサイクル法の対象となる具体的な品目は以下のとおりです。

  • 壁掛けタイプのセパレート型エアコン
  • 床置きタイプのセパレート型エアコン
  • ウィンドクーラー
  • マルチエアコン

また、一口にエアコンと言っても、種類によっては、家電リサイクル法の対象にならないことがあります。たとえば、以下のような製品は家電リサイクルにより処分することはできません。

  • 天井埋め込み型エアコン
  • 天吊り型エアコン
  • パッケージエアコン
  • ウィンドファン(冷風機、冷風扇、除湿器を含む)

また、エアコンに付属されたリモコン用電池や室外機置き台・据付用脚は不燃ゴミや粗大ゴミとして捨てることができます。家電リサイクル対象品になるかどうかは、メーカーなどで事前に確認する必要があるでしょう。

5-2.捨てる前に状態をチェックする

エアコンが要らなくなったからとすぐに捨てるのではなく、まずは状態をチェックしてください。前述したように、問題なく正常に稼働できる状態であれば、買取業者やリサイクルショップなどで買い取ってもらえる可能性があるからです。処分にはリサイクル料金が必要になるため、買い取ってもらえれば費用の節約につながるでしょう。

5-3.取り外しは慎重に行う

できれば、専門業者にエアコンの取り外しを依頼したほうがいいですが、自分で取り外し作業を行う際は慎重に行ってください。エアコンにはフロンガスという有害物質が中に保存されています。取り外すには、ガスを室外機側に閉じ込めることが必要で、フロンガスが漏れてしまうと非常に危険です。必ずゲージマニホールドやモンキースパナなどの特別な工具を用意して、説明書に従ってガスを閉じ込めなければなりません。また、ガスが漏れたエアコンは機能が劣化してしまい、電力効率が悪くなることもあるので要注意です。

5-4.専門業者に取り外しを任せることが望ましい

作業に慣れていない方や不安な方は、無理をせずに専門業者へエアコンの取り外しを依頼したほうがいいでしょう。取り外し費用は、約4,000〜8,000円かかる可能性がありますが、安心してエアコンを取り外すことができます。

6.エアコンの処分に関してよくある質問

エアコンの処分に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.製造業者名が不明なエアコンの処分はどうすればいいのか?
A.料金郵便振込方式でエアコンを処分する際、家電リサイクル券にエアコンの製造業者名と品目(コード)を記入する必要があります。製造業者名が不明だったり、現在は存在しない製造業者だったりする場合は、「製造業者等名コード」欄に「999」と記入しましょう。そして、製造業者等欄に「指定法人(その他)」と記入してください。

Q.海外メーカーのエアコンは処分できるのか?
A.家電リサイクル法では、輸入業者も製造業者に含まれています。ただし、輸入業者と販売元が違う場合、販売元が製造業者になるケースがあるので、エアコン本体に記載されているロゴなどを確認してください。

Q.セパレート型エアコンを処分する際、リサイクル料金が高くなるのは本当か?
A.セパレート型エアコンは室内機と室外機が分かれていますが、両方で1セットとみなされるため、リサイクル料金はエアコン1台分の金額になります。また、室内機が複数台あるマルチエアコンの場合も、エアコン1台分のリサイクル料金です。ただし、室内機と室外機を単独で処分すると、それぞれのリサイクル料金がかかってしまいます。なるべく、処分費用を抑えたい方はセットとして処分したほうがいいでしょう。

Q.家電リサイクル券で手続きをした際、間違って記入してしまった。どうしたらいいのか?
A.処分したいエアコンと家電リサイクル券の記入内容が違っている場合は、引き取ってもらうことはできないので、再度、家電リサイクル券での手続きをしてください。誤って記入した家電リサイクル券は、振り込まれたリサイクル料金の返金手続きが可能です。間違った家電リサイクル券を保存の上、RKCコールセンター(0120-319640)に直接連絡してください。なお受付時間は、午前9時~午後6時(日・祝日お休み)です。

Q.「振替払込受付証明書」をなくしてしまったときの対処法は?
A.ATMで支払った際の「ご利用明細票」が代わりになります。ご利用明細票の控えを振替払込受付証明書の代わりに貼り付けましょう。処分したいエアコンに「振替払込受付証明書」がついていない場合は、回収してもらえませんので注意が必要です。なお、詳しくは、RKCコールセンターにお問い合わせください。

まとめ

エアコンは家電リサイクル法の対象品目になっているため、ほかの家電とは違い、自治体回収での処分ができません。家電リサイクル法に則った処分方法としては、料金郵便振込方式と料金販売店回収方式の2つがあります。また、まだ使える状態であれば、買取に出す方法も選択肢の1つです。買い取ってもらえないエアコンは、リサイクル料金を支払って処分することになりますが、なるべく処分費用をかけたくない方は無料回収業者に依頼するのもいいでしょう。無料回収業者に依頼する際は、無料回収の理由がホームページ等に記載されているかを必ず確認してくださいね。